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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻9号

2004年09月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (7) 原著

Intensive care unit入院中患者の眼表面障害

著者: 杉崎顕史1 臼井智彦1 田邊樹郎1 福嶋はるみ1 山上聡1 天野史郎1

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1731 - P.1733

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 集中治療部(intensive care unit:ICU)に入院中の患者の眼表面障害の頻度と原因の解明を行った。2003年4~7月まで当院ICUに入院した66例を対象とし,眼表面障害,閉瞼障害,全身管理状態,在室日数を検索した。眼表面の診察には手持ち細隙灯顕微鏡を用いた。その結果,14例17眼に角膜障害があり,その全例に意識障害と閉瞼不全があった。角膜障害例の入院日数は12.9±13.5日で,非障害群の5.2±4.9日と有意差があった(p=0.037)。結膜浮腫は15例29眼にあり,これと角膜障害の間には関連がなかった。ICUに入院している患者には,閉瞼不全による角膜障害の発症が多い。閉瞼不全例には早期から閉瞼ができる処置をすることが視機能維持に重要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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