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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻9号

2004年09月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (7) 原著

中国における角膜ジストロフィの遺伝子変異

著者: 田欣12 藤木慶子1 劉祖国23 王麗亜4 李勤5 王微2 謝培英6 金井淳7 村上晶1

所属機関: 1順天堂大学医学部眼科 2北京大学第三病院眼科 3中山大学眼科センター 4河南省眼科研究所 5吉林大学中国・日本合同病院眼科 6北京大学光視学センター 7順天堂東京江東高齢者医療センター眼科

ページ範囲:P.1735 - P.1737

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 中国での角膜ジストロフィの遺伝子変異を検索した。対象は,河南省,山西省,吉林省など中国東北部の6施設で経過観察中の角膜ジストロフィ患者27家系59名と,家系内正常者14名,正常者50名のDNAをPCRで増幅し,塩基配列を調べた。TGFBI遺伝子に関して,顆粒状角膜ジストロフィ5家系では,R124Hが4家系,R555Wが1家系にあった。Reis-Bücklers角膜ジストロフィではR124Lが2家系にあり,格子状角膜ジストロフィでは9家系中R124Cが5家系,V505Dが1家系,H626Rが2家系にあった。膠状滴状角膜ジストロフィの1家系はM1S1遺伝子のQ118X/Y184Cであった。CHST6遺伝子に関して,斑状角膜ジストロフィ11家系中,ホモ接合が4家系,複合ヘテロが7家系にあった。以上の結果から,中国のTGFBI遺伝子のR124が,他民族と同様にhotspotであると結論される。格子状角膜ジストロフィでは新たにV505D変異が発見され,また,日本には報告がないH626Rなど,民族特有の相違がうかがえた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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