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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻9号

2004年09月発行

文献概要

臨床報告

網膜中心静脈閉塞症による黄斑浮腫に対する硝子体手術の成績

著者: 中馬智巳1 荻野誠周2 沖田和久2 出水誠二2 塩屋美代子2 上田佳代2 新城歌子2

所属機関: 1宮崎大学医学部眼科学教室 2新城眼科病院

ページ範囲:P.1823 - P.1829

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 黄斑浮腫のある網膜中心静脈閉塞症30眼に対して硝子体手術を行い,1年以上の長期経過を検討した。最終的な蛍光眼底造影所見から,非虚血群9眼と虚血群21眼に分類した。非虚血眼での相乗平均視力は術前0.22,術後0.93であり,有意に改善した(p<0.005)。虚血眼での相乗平均視力は術前0.07,術後0.09であり,有意差がなかった。しかし16眼(76%)では術前と比較して最終視力が不変または改善していた。術後の虹彩ルベオーシスが1眼に発症した。以上の所見から,網膜中心静脈閉塞症に併発する遷延性の黄斑浮腫が視力低下の主原因である場合に,硝子体手術が有効であると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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