icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻1号

2005年01月発行

文献概要

臨床報告

加齢黄斑変性症と強度近視に伴う脈絡膜新生血管に対する脈絡膜新生血管抜去術

著者: 柿木一邦1 小暮朗子1 大越貴志子1 鈴木高祐2 小暮俊介1 安田明弘1 草野良明1 佐久間敦之1 山口達夫1

所属機関: 1聖路加国際病院眼科 2聖路加国際病院病理

ページ範囲:P.55 - P.60

文献購入ページに移動
脈絡膜新生血管抜去術を17例17眼に行った。内訳は強度近視9眼と,Gass分類2型の加齢黄斑変性症8眼である。視力はlogMARで評価し,0.2以上の変化を有意とした。強度近視群の視力は,改善5眼,不変3眼,悪化1眼であり,加齢黄斑変性症群の視力は,改善4眼,不変1眼,悪化3眼であった。最終視力0.5以上への改善は,強度近視群で2眼,加齢黄斑変性症群で1眼にあった。術後合併症として,黄斑円孔が1眼に生じ,3眼で再発した。これらの所見から,脈絡膜新生血管抜去術により視力が0.5以上に改善するには術前視力が0.1以上ないと困難であり,術前視力が0.3以上であれば術後視力が悪化し,術前視力が0.1以上0.3未満であることが手術適応であると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?