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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻1号

2005年01月発行

文献概要

臨床報告

小児Coats病光凝固後の長期観察

著者: 泉奈々1 杉本昌彦1 松原央1 久瀬真奈美1 宇治幸隆1

所属機関: 1三重大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.61 - P.64

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光凝固を行った小児Coats病の長期経過を検討した。対象はCoats病7例7眼で,男5例,女2例である。初診時年齢は2歳6か月~11歳5か月(平均6歳11か月)であった。初回治療後10~26年間(平均17年間)の経過を観察した。治療としてキセノンまたはアルゴンレーザーで光凝固を行い,血管病変と周囲をその対象とした。滲出性病変は全例でいったん消失した。経過観察中に5眼で新しい血管病変と滲出が出現し,うち3眼で追加凝固が必要であった。7眼中5眼で最終視力が1.0以上であった。2眼で黄斑下に線維性組織が形成され視力が不良であったが,滲出性網膜剝離の再発はない。小児Coats病には光凝固が有効であった。新たな血管病変が出現することがあるので,長期間の経過観察を行い,状況に応じて再凝固をする必要がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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