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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻1号

2005年01月発行

文献概要

臨床報告

発症から1か月後に失明した網膜中心動静脈閉塞症の1例

著者: 藤原貴光1 町田繁樹1 村井憲一1 田澤豊1

所属機関: 1岩手医科大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.83 - P.87

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44歳女性が前日からの左眼視力低下で受診した。18歳のときから全身性エリテマトーデスがあり,プレドニゾロンを服用していた。35歳に高血圧が発症し加療中であった。矯正視力は右1.0,左光覚弁であった。左眼に乳頭浮腫と火炎状出血があり,蛍光眼底造影で網膜中心動脈には静注後10分後まで色素流入がなかった。左眼の網膜中心動静脈閉塞症と診断した。全身検査で抗リン脂質抗体症候群の状態にあった。汎網膜光凝固,ウロキナーゼ,低分子デキストラン,ワルファリンなどを投与したが,1か月後に網膜循環不全と視神経萎縮で視力が0になった。抗リン脂質抗体症候群の存在が網膜血管閉塞の背景にあったと推定した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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