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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻10号

2005年10月発行

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (8)

学会原著

硝子体手術に至った後部ぶどう腫を有する増殖糖尿病網膜症の1例

著者: 村井克行1 植木麻理1 南政宏1 片岡英樹1 廣辻徳彦1 前野貴俊1 佐藤文平1 池田恒彦1 渡邊浩子2

所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室 2愛仁会高槻病院眼科

ページ範囲:P.1729 - P.1733

文献概要

目的:後部ぶどう腫がある高度近視眼に増殖糖尿病網膜症が生じ,硝子体手術を必要とした症例の報告。症例:59歳女性が9か月前に糖尿病と診断された。血糖コントロールは良好で,HbA1c値は6%台にある。前医で両眼に汎網膜光凝固を受けた後,当科を受診した。右眼に-4.5D,左眼に-11Dの近視があり,矯正視力は右0.2,左0.04であった。右眼に増殖前糖尿病網膜症,左眼に後部ぶどう腫,硝子体出血,血管アーケードに沿い増殖膜と牽引性網膜剝離があった。左眼に硝子体手術を行った。後部ぶどう腫周囲に強固な網膜硝子体癒着があった。結論:後部ぶどう腫がある高度近視眼でも増殖糖尿病網膜症が生じる可能性がある。硝子体手術を行う際には,高度近視眼に特有な硝子体変化に留意する必要がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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