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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻10号

2005年10月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (8) 学会原著

徳島大学における屈折異常弱視と不同視弱視の検討

著者: 四宮加容1 木虎亜希子2 岡本里江2 久保弥栄子1 塩田洋1

所属機関: 1徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部視覚病態学分野 2徳島大学病院視能訓練部

ページ範囲:P.1755 - P.1758

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目的:2003年4月までの17年10か月間に当科で治療を開始した屈折異常弱視と不同視弱視169例の報告。症例:症例の内訳は,3歳児健診に視力検査が導入された1991年4月よりも前に75例(前期群),それ以後に94例(後期群)である。前期群と後期群での屈折異常弱視はそれぞれ31例と44例であり,不同視弱視はそれぞれ37例と57例である。結果:治療開始の平均年齢は,屈折異常弱視では前期群6.1歳と後期群4.9歳であり,不同視弱視ではそれぞれ6.5歳と5.3歳であった。治療開始年齢は,後期群が前期群よりも有意に早かった。治療期間は両群間に有意差がなかった。後期群では,就学前に治療が終了できる例が多かった。4歳未満で治療を開始した例では,中途脱落と視力の再低下が少なかった。結論:3歳児健診に視力検査が導入された1991年以後では,弱視の治療開始が早くなり,視力転帰が向上した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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