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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻10号

2005年10月発行

文献概要

臨床報告 カラー臨床報告

光干渉断層計(OCT3)の角膜疾患への応用

著者: 高橋博1 斉藤森1 斎藤克也1 岩瀬真実1 飯島裕幸1

所属機関: 1山梨大学医学部眼科学講座

ページ範囲:P.1775 - P.1779

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光干渉断層計(OCT3)で正常または病的角膜を検索した。疾患は角膜ジストロフィ,角膜穿孔,エキシマレーザーによる治療的角膜切除前後などである。被検者の顔を固定してOCTの焦点を角膜に合わせ,3mmまたは5mm長で走査した。正常眼では,角膜上皮と内皮が高反射を示した。顆粒状,斑状,格子状ジストロフィでは,それぞれでの混濁の深さを同定できた。治療的角膜切除例では,切除前にあった実質浅層の混濁消失が確認できた。角膜ヘルペスによる穿孔例では,穿孔部の自然治癒過程が観察できた。光干渉断層計による角膜所見は,弱拡大での光学顕微鏡によるそれと似ている。これを細隙灯顕微鏡検査と併用することで,角膜の病態と経過観察で新知見を得ることができる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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