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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻12号

2005年11月発行

文献概要

連載 眼形成手術手技9

霰粒腫(1)理論編

著者: 野田実香1 小幡博人2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室 2自治医科大学眼科学講座

ページ範囲:P.1832 - P.1835

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診断

 霰粒腫は,マイボーム腺の導管が梗塞を起こしたことを契機に生じるマイボーム腺の炎症で,病理学的には非感染性の慢性肉芽腫性炎症である。外分泌物がマイボーム腺内に過剰に貯留している病態に始まり,周囲の軟部組織を破壊して肉芽腫を形成するに至る。

 病期分類

 霰粒腫は病変の広がりによって3つのタイプに分けられる。これを,①瞼板内に限局している場合(限局型)と,②瞼板前面を破壊し,眼瞼前葉を含む眼瞼全体に炎症が及ぶ場合(びまん型),③瞼板後面を破壊し,結膜よりポリープ状に破裂している場合(瞼結膜ポリープ型)と分類させていただく。HarryとMissonの眼病理の教科書では,①をlocalized lesion,②をdiffuse lesionと呼んでいる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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