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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻12号

2005年11月発行

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (9)

学会原著

外転神経麻痺をきたした上咽頭癌の2例

著者: 岡野喜一朗1 鎌田芳夫1 吉田正樹1 酒井勉1 保坂大輔1 溝渕宗秀1 三宅彰1 北原健二1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学眼科

ページ範囲:P.1843 - P.1846

文献概要

目的:上咽頭癌に外転神経麻痺が併発した2症例の報告。症例と経過:症例は47歳と52歳男性である。1例では複視が突発し,左眼が固視眼で右眼の内方偏位と外転制限が生じた。頭頸部の磁気共鳴画像検査(MRI)で,上咽頭部から斜台に浸潤する腫瘍があり,生検で非角化性扁平上皮癌と診断された。他の1例では,上咽頭癌に対し放射線療法と化学療法が行われていたが,著効しなかった。発症から6か月後に複視が生じた。右眼が固視眼で左眼に外転制限があった。MRIで上咽頭部から斜台,蝶形骨体部,錐体骨尖部への広範な浸潤性病変があった。結論:外転神経麻痺では,その原因として上咽頭部腫瘍が関与していることがある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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