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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻13号

2005年12月発行

臨床報告

白内障単独手術を施行した原発開放隅角緑内障,正常眼圧緑内障,偽落屑緑内障眼の術後経過

著者: 尾島知成1 田辺晶代1 板谷正紀1 本庄恵1 愛川裕子1 宮脇貴也1 湯才勇1 森下志帆1 木村徹志1 吉村長久1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科感覚運動系外科学講座眼科学教室

ページ範囲:P.1993 - P.1997

文献概要

点眼のみで眼圧がコントロールされていた緑内障38例50眼に白内障手術を行った。内訳は原発開放隅角緑内障23眼,正常眼圧緑内障19眼,偽落屑緑内障8眼であり,全50眼の術前眼圧は15.7±0.4mmHgであった。手術は超音波水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入術として行った。術後3~6か月にかけて眼圧は一過性に降下したが,術後22.5±10.8か月の最終受診時では15.5±0.5mmHgであり,術前と有意差がなかった。点眼薬の数は術前1.3±0.1剤,術後1.0±0.1剤であり,有意に減少した(p<0.01)。視力は緑内障が進行した症例を含む全例で術後早期から改善した。ハンフリー視野のMD値も術後有意に改善した(p<0.01)。以上,眼圧が薬物によりコントロールされている緑内障眼への白内障単独手術は,術後の眼圧と視機能に好影響を与えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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