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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻13号

2005年12月発行

文献概要

臨床報告

多発性硬化症に併発した劇症型視神経炎の1例

著者: 藤井澄1 佐藤俊介1 山本敏広2

所属機関: 1独立行政法人国立病院機構岩国医療センター眼科 2やまもと眼科

ページ範囲:P.2007 - P.2010

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62歳女性が前日午後からの視力低下で受診した。8年前にC型肝炎ウイルスが陽性でインターフェロンの投与を6か月間受けている。矯正視力は右0.01,左0.02であり,軽度の視神経乳頭浮腫が両眼にある以外には顕著な異常はなかった。メチルプレドニゾロンによるパルス療法を1週間間隔で3クール行ったが視力は改善しなかった。発症から4週後に下肢にしびれを訴えるようになり,頭部MRI検査で脱髄巣が発見され,視神経炎で初発した多発性硬化症と診断された。このような非可逆的で激しい視力低下を伴う多発性硬化症は稀有な病型であり,調べた限りではいままで報告されていない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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