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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻13号

2005年12月発行

文献概要

臨床報告

自然緩解した眼窩内骨膜下血腫の1例

著者: 奥野高司12 澤田達12 山谷珠美12 菅澤淳1 池田恒彦1

所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室 2南大阪病院眼科

ページ範囲:P.2011 - P.2014

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34歳女性が歩行中にオートバイと接触し,脳挫傷と急性硬膜下血腫による昏睡状態になった。受傷から14日後の磁気共鳴画像検査(MRI)で,骨壁に沿い水平線(ニボー)のある紡錘形の病変が発見され,眼窩内骨膜下血腫と診断された。昏睡から回復後に複視を自覚し,受傷から19日後に受診した。左眼に上転障害と眼瞼下垂があった。視力と視野には異常がなかった。格別の治療なしに受傷から49日後に複視が消失し,軽度の眼瞼下垂のみが残った。MRIでみられたニボーは,血腫中のヘモグロビンが14日間に変性し,下方のデオキシヘモグロビンと上方のメトヘモグロビンに分かれたためと推定した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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