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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻13号

2005年12月発行

文献概要

臨床報告

遺伝子診断により確定した斑状角膜ジストロフィの1例

著者: 沼慎一郎1 吉田茂生2 熊野祐司1 松井孝明1 川野庸一3 西田輝夫4 山地陽子2 石橋達朗2

所属機関: 1大島眼科病院 2九州大学大学院医学研究院眼科学分野 3浜の町病院眼科 4山口大学医学部分子感知医科学講座(眼科学)

ページ範囲:P.2021 - P.2023

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55歳女性が両眼の異物感と羞明で受診した。矯正視力は右0.5,左0.7であった。両眼に前房混濁があり,周辺部角膜の内皮側に豚脂様の角膜後面沈着物に似た灰白色の斑状の混濁が多数あった。角膜実質全層がびまん性に淡く混濁していた。前房混濁はステロイド薬の点眼で消失したが,角膜混濁は持続した。炎症性疾患または後天性の角膜変性は否定的であり,角膜ジストロフィが疑われた。末梢血からのCHST6を解析した結果,コドン217のアラニンからスレオニンへのホモ接合性の変異であるA217Tが確認され,分子遺伝学的に斑状角膜ジストロフィの診断が確定した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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