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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻2号

2005年02月発行

臨床報告

尿管結石を契機とする腎盂腎炎からの両眼性真菌性眼内炎の1例

著者: 及川拓1 藤原貴光1 町田繁樹1 小野寺毅2 田澤豊1

所属機関: 1岩手医科大学医学部眼科学教室 2八戸赤十字病院眼科

ページ範囲:P.209 - P.213

文献概要

症例は59歳男性。尿管結石を契機とする腎盂腎炎が発症した。敗血症も併発し,まもなく両眼の霧視を自覚した。初診時の矯正視力は両眼ともに0.3。両眼の前房および硝子体に炎症性の混濁があり,網膜上には白色の沈着物がみられた。血液検査では抗カンジダ抗原が陽性で,尿培養からはCandida albicansが分離された。これらの所見から,本症例はCandida albicansを起因菌とした眼内炎と診断した。両眼に対して硝子体切除手術を行い,経過は良好である。本症例は,尿管結石を契機とする真菌性腎盂腎炎から真菌性眼内炎をきたした稀な症例であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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