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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻3号

2005年03月発行

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (1)

学会原著

急性緑内障発作に対する初回手術としての超音波白内障手術成績

著者: 家木良彰1 三浦真二1 鈴木美都子1 田中康裕1

所属機関: 1日本赤十字社和歌山医療センター眼科

ページ範囲:P.289 - P.293

文献概要

隅角閉塞による急性緑内障が生じた21例23眼に,初回治療として超音波水晶体破砕吸引術と眼内レンズ挿入を行った。男性2例2眼,女性19例21眼で,平均年齢は67.9±8.9歳,平均眼軸長は22.1±0.9mmであった。術前の眼圧は24~70mmHg,平均48.7mmHgであった。平均執刀時間は24.6分で,3眼ではcore vitrectomyを併用した。チン小帯の断裂で眼内レンズ挿入ができなかった1眼以外に術中合併症はなかった。術翌日の眼圧は8~26mmHg,平均14.8mmHgであり,1例を除き,緑内障手術の追加を必要としなかった。最終眼圧は平均14.0mmHgで,2眼で緑内障薬点眼が行われていた。視力は18眼(78%)で改善し,5眼(22%)で不変であった。経過観察中,水疱性角膜症の発症はなかった。以上,急性緑内障発作眼に対しての超音波白内障手術は発作解除に有効で,安定した低い術後眼圧が得られ,術中・術後の合併症も少なかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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