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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻4号

2005年04月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (2) 学会原著

KID症候群の1例

著者: 石田和寛1 岩脇卓司1 藤原雅史1 大郷典子2 栗本康夫1

所属機関: 1神戸市立中央市民病院眼科 2神戸市立中央市民病院皮膚科

ページ範囲:P.467 - P.470

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 目的:角膜炎,魚鱗癬,難聴をその内容とするKID症候群症例の生下時から3歳までの経過記述。症例:在胎32週,2,035gで出生した女児。生下時より無毛で紅角皮症を呈した。経過:生後3か月目に角膜実質炎,角膜浸潤,上皮欠損が左眼に生じた。抗菌薬とステロイド薬の点眼で角膜浸潤と上皮欠損が縮小し,発症から2か月後に角膜混濁と血管新入を残して症状が鎮静化した。感音性難聴があることが判明し,KID症候群と診断した。生後2年8か月目に右眼に同様な病変が生じ,同様な経過をとった。結論:KID症候群での角膜炎の機序は不明であるが,今回の症例で病変が鎮静化した後の所見は梅毒性角膜実質炎に酷似していた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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