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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻4号

2005年04月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (2) 学会原著

胸腺腫に伴うCAR症候群の1例

著者: 大橋秀記1 高橋嘉晴1 松倉修司1 河合憲司1

所属機関: 1東海大学医学部専門診療学系眼科学教室

ページ範囲:P.479 - P.483

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 64歳女性が2か月前からのぶどう膜炎の悪化で紹介受診した。矯正視力は右0.7,左手動弁であった。強い硝子体混濁のほか,羞明と霧視に伴う進行性の視力低下,輪状暗点,網膜血管の狭細化,眼底色調の粗そう化,蛍光眼底造影での蛍光色素漏出,網膜電図でのa・b波の振幅低下(平坦化)が両眼にあった。胸部画像検査で右肺門部と上前縦隔に腫瘤が発見され,手術により,浸潤性胸腺腫と診断した。血清から抗リカバリン抗体が検出され,腫瘍関連網膜症(cancer-associated retinopathy:CAR)と診断した。受診から1年後の現在,患者の経過は良好である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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