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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻4号

2005年04月発行

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (2)

学会原著

当院における放射状視神経切開術の中期予後

著者: 岩本朋之1 飯島千津子1 宇多重員1 樋田哲夫2

所属機関: 1二本松眼科病院 2杏林大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.491 - P.496

文献概要

 網膜中心静脈閉塞症に対して放射状視神経切開術を行った10例11眼につき検討した。内訳は男性5例5眼,女性5例6眼で,年齢は53~79歳,虚血型7眼,非虚血型4眼である。術後,出血が速やかに吸収され,浮腫も早期に軽快するものが多かった。遅延例にはトリアムシノロンアセトニドのテノン囊下注入を行い吸収を促進させた。術後早期の合併症として硝子体出血が3眼,新生血管緑内障が3眼にあり,5眼には汎網膜光凝固を追加した。術後5か月以上の経過観察で,最終視力は手動弁から0.9であった。虚血型と非虚血型とで視力の経過に差はなかった。放射状視神経切開術は従来の方法と比較し,特に優れた画期的治療法であるという印象を受けなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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