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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻4号

2005年04月発行

文献概要

臨床報告

ラタノプロストの無効率とその関連因子

著者: 井上賢治1 泉雅子1 若倉雅登1 井上治郎1 富田剛司2

所属機関: 1井上眼科病院 2東京大学大学院医学系研究科眼科学

ページ範囲:P.553 - P.557

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 1日1回のラタノプロスト点眼で眼圧が下降しない無効例(ノンレスポンダー)を88例88眼について検索した。内訳は原発開放隅角緑内障22例,正常眼圧緑内障43例,高眼圧症23例であり,点眼開始から1,3,6か月後の眼圧値と眼圧下降率を測定した。眼圧下降率が10%未満のものをノンレスポンダーと定義し,眼圧下降率に寄与する因子を重回帰分析で検討した。眼圧は,点眼開始前19.4±4.2mmHg,1か月後15.3±3.4mmHg,3か月後14.9±3.3mmHg,6か月後14.7±2.9mmHgであった。点眼開始から6か月までの眼圧下降率は20.2~23.5%で,有意に眼圧が下降していた(p<0.0001)。点眼開始前の眼圧のみが眼圧下降率と有意に関連していた(p=0.0019,R2=0.20)。ノンレスポンダーの頻度は,1か月後20.9%,3か月後18.2%,6か月後14.3%であり,点眼開始前の眼圧が低い症例に多かった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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