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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻4号

2005年04月発行

文献概要

臨床報告

メチシリン耐性ブドウ球菌感染性角膜潰瘍の治療経験

著者: 平野真理1 平野耕治1

所属機関: 1名古屋第一赤十字病院眼科

ページ範囲:P.565 - P.569

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 2004年2月までの18か月間に44例44眼を感染性角膜潰瘍と診断した。潰瘍部の擦過物を培養し,21例に細菌が検出された。うち6例がメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA),1例がメチシリン耐性表皮ブドウ球菌(MRSE)であった。いずれも高齢,骨髄移植後,水疱性角膜症などの易感染性患者に生じていた。ニューキノロンとクロラムフェニコールの頻回点眼を主とする治療で,発症から3か月以内に瘢痕治癒しバンコマイシンを必要としなかった。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌による角膜感染症の治療では,すでにバンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌(VRSA)の病院内での頻度が増加していることもあり,バンコマイシンの使用は慎重に行うべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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