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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻5号

2005年05月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (3) 学会原著

網膜静脈分枝閉塞に伴う黄斑浮腫に対するトリアムシノロン後部テノン囊下投与と光凝固

著者: 木村英也1 黒田真一郎1 永田誠1

所属機関: 1医療法人社団誠明会 永田眼科

ページ範囲:P.629 - P.632

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黄斑浮腫を伴う網膜静脈分枝閉塞15例15眼に網膜光凝固とトリアムシノロンの後部テノン囊下投与を行った。男性9例,女性6例で,年齢は45~88歳,平均66歳であった。発症から治療までの期間は3週間~29か月,平均6.0か月で,3~12か月,平均8.0か月の経過観察を行った。視力は11眼(73%)で2段階以上改善し,2眼(13%)で不変,2眼(13%)で2段階以上悪化した。平均視力は術前0.33,術後0.55であり,有意差があった(p=0.015)。中心窩厚は術前462±123μm,術後261±120μmで有意に減少した(p<0.0001)。6眼(40%)で黄斑浮腫が再発した。高眼圧が1眼(7%)に起こったが,これ以外の重篤な合併症はなかった。本治療は初回治療として有効であるが,再発例には追加治療が必要であると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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