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特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (3) 専門別研究会
眼先天異常
著者: 野呂充1 玉井信2
所属機関: 1国立病院機構仙台医療センター 2東北大学医学部
ページ範囲:P.720 - P.721
文献購入ページに移動植松 恵・他(国立病院機構仙台医療センター)
顔面裂は胎生期の顔面諸突起の融合不全により生じる顔面奇形で,斜顔面裂は口唇あるいは鼻と眼瞼を結ぶ裂奇形である。演者らは斜顔面裂に角膜潰瘍を生じた1例を経験し,若干の考察を加え報告した。
症例は9か月男児で,在胎38週4日,出生体重3,078g,自然分娩にて出生し翌日眼科を初診した。顔面形成異常(右瞼裂狭小,左眼瞼欠損,口唇裂,口蓋裂)と左角膜びらんを認め,フラビタン眼軟膏と必要に応じて抗生物質点眼・軟膏を使用した。その後,角膜病変は改善し,2003年12月11日,当院形成外科にて形成手術を施行したが下眼瞼欠損は残存した。定期的に通院加療していたが,2004年7月7日に数日前からの充血,眼脂を主訴に来院した。左眼角膜中央から上鼻側にかけて角膜浸潤を伴った潰瘍を認め入院加療を行った。抗生物質軟膏,点眼にて潰瘍は軽快した。
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