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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻5号

2005年05月発行

文献概要

連載 他科との連携

救急当直と眼科医

著者: 山下美恵1

所属機関: 1産業医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.754 - P.755

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産業医科大学病院は,昨年から救急指定病院となり,救急外来が本格的に始動しました。救急部といっても,本来救急部に所属する医師は7人で,夜間や休日の対応は,この救急部の医師1名と,各科の専門修練医(他医科大学の医員に相当)のなかから日替わりで指名された1名の計2名であたります。もちろん眼科の専門修練医にも2か月に1回程度の救急当直の割りあてがまわってきます。

 救急外来の受診は,患者さんが直接こられる場合と,救急隊を通して搬入される場合があります。救急部の対応は当直医師のみで対応することもありますが,手が足りなくなったり,救急車が到着するときは専門修練医の救急当直医が呼ばれます。さらに救急当直医だけでは対応しきれない専門性の高いケースでは,当該科の当直医も含めて対応します。例えば,顔面打撲で,眼窩吹き抜け骨折や視神経管骨折が疑われる症例では,耳鼻咽喉科医と一緒に眼科の当直医も呼ばれます。あるときは,頭痛の患者さんで,急性緑内障発作が疑われ,眼科で当直していた時に呼ばれたこともありました(緑内障発作ではありませんでしたが……。)。このような場合,救急当直医は,いわば予診医あるいは振り分け医のような仕事をします。救急当直医での専門修練医の仕事は,血圧測定,採血,点滴あるいは簡単な処置のみで,実際に我々専門修練医が自分の専門分野を超えた診断を行ったり,処置をくだすことはまずありません。しかし,研修医の頃に麻酔科や内科をローテートしたとはいえ,全身疾患の対応に慣れていない私達眼科医にとっては,救急当直は通常の眼科当直以上にストレスのかかる勤務で,また,眠れない夜となるわけです。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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