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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻6号

2005年06月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (4) 学会原著

ステロイド内服が著効した網膜中心静脈閉塞症の1例

著者: 尾崎恵子1 疋田春夫1 中島久美子1

所属機関: 1疋田眼科医院

ページ範囲:P.827 - P.830

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52歳女性の左眼に飛蚊症が突発し,即日受診した。矯正視力は左右眼とも1.0であった。左眼底に乳頭浮腫,網膜静脈の拡張と蛇行,網膜出血があった。非虚血型網膜中心静脈閉塞症の急性期と診断し,1日量81mgのアスピリン投与を開始した。1か月後に乳頭浮腫と網膜出血が増悪し,光干渉断層計(OCT)で網膜厚が増加していた。視力は不変であったが,虚血型への移行が疑われ1日量プレドニゾロン30mgを開始した。1週間後に網膜厚が減少し,2か月後に乳頭浮腫と網膜出血は消失した。副腎皮質ステロイド薬の全身投与が網膜循環悪化の防止に有効であったと推定される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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