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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻6号

2005年06月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (4) 学会原著

結膜切開部位の異なるtrabeculectomyの比較

著者: 南川貴之12 岡田明2 目加田篤2

所属機関: 1近江八幡市民病院眼科 2滋賀医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.839 - P.843

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目的:結膜切開部位が異なる線維柱帯切除術の効果の比較。症例と方法:深層強膜トンネルを用い,同一術者による線維柱帯切除術を緑内障19眼に行った。内訳は原発開放隅角緑内障15眼と続発緑内障3眼である。9眼には円蓋部基底結膜切開,9眼には輪部基底結膜切開を用いた。強膜縫合は同じ本数で同じ位置に行い,laser suturelysisは行わなかった。結果:術前眼圧は円蓋部基底切開群27.7±9.2mmHg,輪部基底切開26.8±9.6mmHgで,両群間に有意差はなかった。術後1か月から6か月までの眼圧は,すべて円蓋部基底切開群よりも輪部基底切開群が有意に低かった(p<0.05)。6か月後の眼圧は円蓋部基底切開群12.9±4.0mmHg,輪部基底切開群8.6±3.7mmHgであった。結論:深層強膜トンネルを用いた線維柱帯切除術では,円蓋部基底結膜切開よりも輪部基底結膜切開で良好な眼圧下降効果が得られた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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