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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻6号

2005年06月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (4) 学会原著

有硝子体眼の糖尿病黄斑浮腫に対するトリアムシノロン硝子体内注入術の効果

著者: 小暮朗子1 大越貴志子1 小暮俊介1 山口達夫1 岸章治2

所属機関: 1聖路加国際病院眼科 2群馬大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.845 - P.850

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目的:有硝子体眼の糖尿病黄斑浮腫に対するトリアムシノロンの硝子体内注入の効果の報告。対象と方法:糖尿病黄斑浮腫がある17例19眼を対象とした。男性11例,女性6例で,年齢は49~73歳(平均63歳)であった。トリアムシノロンアセトニド4mgを硝子体内に注入した。術前後の視力,光干渉断層計(OCT)による中心窩網膜厚と黄斑浮腫の体積を計測した。結果:トリアムシノロン注入の4週後で19眼中7眼(37%),8週後で13眼中10眼(77%)でlogMAR 0.2以上の視力改善があった。中心窩網膜厚は治療前の平均413.6μmから,4週後301.2μm,8週後324.4μmへと有意に減少した。黄斑体積は治療前の平均10.69mm3から,4週後8.88mm3,8週後8.76mm3へと有意に減少した。合併症として眼圧上昇が1眼にあったが,治療可能であり一過性であった。結論:有硝子体眼へのトリアムシノロンの硝子体内注入は,糖尿病黄斑浮腫に対して有効であり安全であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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