文献詳細
特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (4)
学会原著
文献概要
目的:成人型封入体結膜炎の臨床像と経過などの検討。対象:核酸検出法で封入体結膜炎の診断が確定した6症例7眼を対象とし,回顧的に検索した。男性2例2眼,女性4例5眼である。結果:眼脂,充血,下眼瞼結膜の堤防状ないし数珠状濾胞が全例の経過中にあった。1例のみが初診時に封入体結膜炎と臨床診断された。発症から治癒までの期間は160±66日(平均値±標準偏差)であった。結論:本疾患は発症初期には特徴的な濾胞が出現せず,他疾患との鑑別が困難であった。診断が確定するまでは適切な治療が行われず,結膜炎が遷延化する傾向が多かった。
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