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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻6号

2005年06月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (4) 学会原著

異なる経過をたどった両眼発症網膜中心静脈閉塞症の1例

著者: 高橋靖弘1 安宅伸介2 河野剛也2 和田園美1 埜村裕也1 栗田加織3 大杉秀治2 山本学2 山口真2 白木邦彦2

所属機関: 1大阪掖済会病院眼科 2大阪市立大学大学院医学研究科視覚病態学教室 3今里胃腸病院附属診療所眼科

ページ範囲:P.917 - P.921

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目的:両眼に発症した非虚血性網膜中心静脈閉塞症が,それぞれ異なる経過をとった症例の報告。症例:70歳女性が両眼の視力低下で受診した。矯正視力は右1.5,左眼1.0。両眼に網膜出血と黄斑浮腫があり,網膜中心静脈閉塞症と診断した。蛍光眼底造影で無灌流領域はなかった。左眼は1か月後に虚血型に移行し矯正視力0.5になった。右眼には初診の36か月後にoptociliary vein(OCV)が生じ網膜出血が減少した。左眼にはOCVの形成は一貫してなかった。結論:非虚血型の網膜中心静脈閉塞症が両眼に発症し,一眼にはOCVの形成がなく虚血型に移行し,OCVが生じた他眼は非虚血型のままであった。OCVの形成・非形成が網膜中心静脈閉塞症の経過を左右する可能性が同一症例で示された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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