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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻6号

2005年06月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (4) 学会原著

網膜中心動脈閉塞症と網膜中心静脈閉塞症の合併例への救急治療効果

著者: 松本治恵1 松本惣一セルソ2 永田真裕子2 古嶋正俊2 中塚和夫2

所属機関: 1新別府病院眼科 2大分大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.923 - P.927

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高血圧で加療中の73歳女性に右眼の視力低下が突発し,その翌日,発症から18時間後に受診した。右眼視力は手動弁であった。右眼に網膜出血が散在し,黄斑部に白濁があった。蛍光眼底造影で腕網膜時間は40秒で,網膜中心静脈閉塞症(CRVO)が合併した網膜中心動脈閉塞症(CRAO)と診断した。線溶療法としてウロキナーゼの点滴とアスピリンの内服を行った。視力は翌日に0.09に,4か月後に0.2に回復した。網膜中心動静脈の同時閉塞では動脈循環を早期に改善させることが重要である。脳神経外科医と連携し,頭蓋内の状態を把握したうえで患者と家族に説明し,同意があれば救急治療として線溶療法を積極的に行ってよい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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