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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻6号

2005年06月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (4) 学会原著

網膜動脈灌流障害による網膜混濁を合併した網膜中心静脈閉塞症の2例

著者: 安宅伸介1 河野剛也1 浅井裕1 加藤良武1 和田園美2 高橋靖弘2 栗田加織3 山本学1 三木紀人1 白木邦彦1

所属機関: 1大阪市立大学大学院医学研究科視覚病態学 2大阪掖済会病院眼科 3今里胃腸病院眼科

ページ範囲:P.929 - P.934

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目的:網膜中心静脈閉塞症に網膜混濁が併発した2症例の報告。症例と経過:1例は58歳男性で発症から6日後に受診した。患眼視力は1.2で,網膜中心静脈閉塞症の所見と,黄斑耳側の静脈周囲に網膜の混濁があった。網膜動脈への流入遅延はなく,2か月後に眼底所見は正常化した。他の1例は58歳男性で発症から4週後に受診した。患眼視力は0.7で網膜中心静脈閉塞症の所見があった。赤外蛍光造影で網膜毛様静脈(optociliary vein)の形成があった。4か月後に視力が0.2に低下し,網膜動脈分枝閉塞症が併発していた。網膜毛様静脈は初診時よりも発達していた。結論:第1例にあった網膜混濁は,斑状虚血性網膜白濁(patchy ischemic retinal whitening)と思われた。第2例では,網膜毛様静脈の形成により乳頭周囲の網膜循環動態が変化し,網膜虚血を誘発した可能性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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