文献詳細
臨床報告
文献概要
翼状片に対する手術法として,確実で十分な翼状片の切除ならびに結膜温存と移植弁の安定を図る術式を工夫し上方結膜からの有茎弁移植術を施行した。単独の術者による過去15年間の手術成績を術後6か月以上経過観察できた314例346眼について報告した。初発症例は293例325眼(年齢25~89歳,平均59歳),再発症例は21例21眼(年齢42~73歳,平均54歳)であった。再発は初発症例325眼中17眼(5.2%)および再発症例21眼中7眼(33.3%)に認め,再発までの期間は初発症例で平均4.2か月,再発症例で平均2.8か月であった。本術式は特に進行した大きな翼状片に対して有用な術式であると同時に美容的にも満足できる手術法と考える。
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