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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻7号

2005年07月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (5) 学会原著

乳頭新生血管にトリアムシノロンテノン囊下注射が奏効したぶどう膜炎の1症例

著者: 大下雅世1 坂井潤一1 臼井正彦1

所属機関: 1東京医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1079 - P.1083

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目的:肉芽腫性ぶどう膜炎に併発した乳頭新生血管に対し,トリアムシノロン(triamcinolone acetonide)の後部テノン囊下注射が有効であった症例の報告。症例:15か月前に左眼,6か月前に右眼にぶどう膜炎が発症した26歳女性。所見と経過:初診時の矯正視力は右眼0.2,左眼0.4であり,両眼に虹彩毛様体炎,網膜血管炎,硝子体出血,硝子体混濁,乳頭からの新生血管があった。蛍光眼底造影により無灌流域はなかった。ツベルクリン反応は陽性であった。トリアムシノロン20mgの後部テノン囊下注射を2週間ごとに4回行った。乳頭新生血管の退縮が始まり,注射開始から3か月後に視力は右眼1.0,左眼1.2に回復した。結論:ぶどう膜炎に併発した乳頭新生血管に対し,トリアムシノロンの後部テノン囊下注射が有効であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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