icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻7号

2005年07月発行

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (5)

学会原著

非球面および球面IOL挿入眼の高次波面収差の比較

著者: 比嘉利沙子1 清水公也1 飯田嘉彦1 五十嵐章史1 魚里博2

所属機関: 1北里大学医学部眼科学教室 2北里大学医療衛生学部視覚機能療法学

ページ範囲:P.1089 - P.1093

文献概要

目的:非球面と球面眼内レンズ(IOL)挿入眼の高次波面収差の解析と比較。対象と方法:白内障がある20例の両眼に超音波乳化吸引術を行い,1眼に球面IOL,他眼に非球面IOLを挿入した。高次波面収差測定で得られた全屈折をZernike多項式に展開し,コマ収差,球面収差,全高次収差を定量的に解析し,そのRMS(root mean square)を比較した。瞳孔径は3mmと5mmに設定した。結果:瞳孔径3mmでは,非球面IOL挿入眼の球面収差が球面IOL挿入眼よりも有意に低値であった。瞳孔径5mmでは,非球面IOL挿入眼の球面収差と全高次収差が球面IOL挿入眼よりも有意に低値であった。狭義の四次球面収差(C04)は,瞳孔径3mmと5mmのいずれについても,非球面IOL挿入眼のほうが球面IOL挿入眼よりも有意に低値であった(p<0.05)。結論:非球面IOL挿入眼では,球面IOL挿入眼よりも球面収差を軽減することが可能である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら