icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻8号

2005年08月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (6) 学会原著

ディフ・クイック(R)染色による塗抹検査が有用であった真菌性角膜潰瘍の3例

著者: 小幡博人1 青木由紀1 久保田みゆき1 水流忠彦1

所属機関: 1自治医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1287 - P.1291

文献購入ページに移動
目的:ディフ・クイック(R)染色による塗抹検査で迅速に診断できた真菌性角膜潰瘍3例の報告。症例:症例は57歳女性,59歳男性,66歳男性である。発症はいずれも片眼性であり,1~3週間前に角膜潰瘍と診断された。抗菌薬やステロイド薬による治療が奏効せず,当科を紹介され受診した。結果:起炎菌を同定するため,病巣部の培養と,ディフ・クイック(R)染色による塗抹検査を行った。3眼すべてに塗抹の鏡検で糸状の真菌がみられ真菌性角膜潰瘍と診断した。ピマリシン眼軟膏による治療で全例が1か月以内に治癒した。培養でFusarium属が1例に検出された。他の2例では陰性であった。結論:感染性角膜潰瘍では,培養だけでなく,ディフ・クイック(R)染色などによる塗抹検査で細菌性か真菌性かを迅速に判断することが必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?