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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻8号

2005年08月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (6) 学会原著

沖縄の超音波白内障手術におけるソフトシェル法の角膜内皮保護効果

著者: 我謝猛1 長嶺紀良1 池原正康1 澤口桂子1 中村秀夫1 早川和久1 上門千時2 新城百代2

所属機関: 1琉球大学医学部附属病院眼科 2名嘉病院眼科

ページ範囲:P.1313 - P.1316

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目的:沖縄県人には浅前房が多く,白内障手術で角膜内皮障害の危険が大きいため,ソフトシェル法の内皮障害保護効果を検討した。対象:4年間に超音波白内障手術を行った1,015眼のうち,術後3か月目に角膜内皮細胞密度を測定できた450眼を対象とした。ソフトシェル法を181眼,単独凝集型粘弾性物質を269眼に用いた。結果:角膜内皮細胞減少率は,ソフトシェル群が8.6%,単独凝集型粘弾性物質群が12.6%であり,有意差があった(p=0.02)。核硬度がEmery-Little分類の1~3度の422眼ではそれぞれ7.6%と12.3%であり,有意差があった(p=0.03)。浅前房182眼ではそれぞれ8.9%と16.2%であり,有意差があった(p=0.02)。ストレスインデックスはそれぞれ33.3と49.2であり,両群間に有意差があった(p=0.02)。核硬度が1~3度の症例ではそれぞれ31.1と47.1であり,両群間に有意差があった(p=0.03)。浅前房眼ではそれぞれ35.7と77.3であり,有意差があった(p=0.03)。結論:白内障手術でのソフトシェル法は浅前房眼と核硬度が1~3度の眼に対し角膜内皮保護効果がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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