icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻8号

2005年08月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (6) 学会原著

妊娠初期に網膜動脈分枝閉塞症をきたした1例

著者: 赤塚俊文1 朝比奈恵美1

所属機関: 1岡山中央病院眼科

ページ範囲:P.1329 - P.1332

文献購入ページに移動
妊娠12週の31歳女性の右眼に網膜動脈分枝閉塞症が発症した。16か月前から黄体ホルモンと胎盤性性腺刺激ホルモンによる不妊治療を受けていた。矯正視力は右1.0,左1.2であり,右眼の網膜上半分が乳白色に混濁していた。C反応性蛋白と抗核抗体が陽性で,抗カルジオリピン抗体,プロテインC,ループス性抗凝固因子は正常範囲であった。下肢静脈エコー,心エコー検査は正常であった。黄体ホルモンのエストロゲン作用や胎盤性性腺刺激ホルモンの副作用として血栓形成と脳梗塞が挙げられている。今回の網膜動脈分枝閉塞症の発症に不妊治療薬が関与している可能性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?