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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻8号

2005年08月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (6) 学会原著

顕微鏡的多発血管炎の眼合併症についての検討

著者: 丸田知央子1 坂本めぐみ1 脇山はるみ1 今村直樹2

所属機関: 1日本赤十字社長崎原爆病院眼科 2長崎大学大学院医歯薬学総合研究科眼科・視覚科学教室

ページ範囲:P.1385 - P.1388

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59歳男性に間質性肺炎が発症した。5年前に腎腫瘍で部分切除を受けていた。その3か月前から肩と下腿に筋肉痛があった。核周囲抗好中球細胞質抗体(P-ANCA)が陽性でCRPの上昇があり,顕微鏡的多発血管炎と診断された。副腎皮質ステロイド療法と抗凝固療法でCRP値が改善した。発症から3か月後に右眼に違和感があり,乳頭浮腫が両眼にあり,網膜中心静脈閉塞症に発展した。視力は全期間を通じて正常であった。3か月後に自然寛解した。眼底病変は顕微鏡的多発血管炎の合併症であると解釈されたが,本症例では眼合併症が全身症状と時期的に相関していない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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