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連載 眼科図譜344
Goodpasture症候群に発生した高血圧網膜症
著者: 山田晴彦1 山田英里12
所属機関: 1有澤総合病院眼科 2山田眼科医院(堺市)
ページ範囲:P.1446 - P.1449
文献購入ページに移動Goodpasture症候群は1911年に記載された急速進行性糸球体腎炎の1つ1)で,血痰や咳などの肺症状を伴うことを特徴とする。この疾患の本態は肺胞毛細管基底膜,腎糸球体基底膜の共通抗原に自己抗体が作用して炎症を生じ,糸球体腎炎,肺浸潤として発生することと知られている2)。有病率は約100万人に0.5人と稀な病気で,発症年齢は20歳を中心に16~60歳の比較的男性に多くみられる3,4)。呼吸器感染1,5)や有機溶剤の使用,喫煙5)が引き金となる症例がある。筆者らは,Goodpasture症候群の患者に高血圧網膜症を発症し,経過とともに軽快した1症例を経験した。
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