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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻9号

2005年09月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (7) 学会原著

ビスコカナロストミーの術後経過.シヌソトミー併用トラベクロトミーの術後経過との比較

著者: 関根新1 星合繁1 福島孝弘1 井之川宗右1 鈴木茂揮1 越野崇1 栗原秀行1

所属機関: 1栗原眼科病院

ページ範囲:P.1471 - P.1474

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目的:Viscocanalostomy(VC)と,シヌソトミーを併用した線維柱帯切開術の術後経過の比較。対象と方法:8か月間に同一術者がVCを行った27眼を検索した。うち14眼には白内障手術を同時に行った。シヌソトミーを併用した線維柱帯切開術を行った29眼を対照として比較した。うち13眼には白内障手術を同時に行った。結果:VCの術中・術後の合併症は,線維柱帯の微小穿孔22%,一過性低眼圧7%,結膜再縫合11%,一過性高眼圧19%などであった。VCのみを行った13眼中8眼(62%)と白内障手術を併用した14眼中1眼(7%)で再度の緑内障手術が必要であった。手術から48か月間の平均眼圧は14.2±5.0mmHg,対照群では12.7±2.9mmHgであり,両群間に有意差がなかった。術後48か月目の薬剤スコアは,VC群が1剤多かった。結論:VCは合併症が少ない安全な手術である。点眼を1剤多く使えば,術後4年間は対照と同様な眼圧降下が得られた。再手術例が多いことが問題である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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