文献詳細
特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (7)
学会原著
文献概要
2001年3月までの13か月間の白内障手術で,ハイドロジェル眼内レンズ(H60 M)を451眼に挿入した。276眼で13~40か月,平均34か月間の長期観察ができた。眼内レンズ表面のカルシウム沈着を213眼(77%)に発見した。その内訳は,糖尿病者62眼中53眼(85%),糖尿病網膜症34眼中30眼(88%),全身または眼疾患がない104眼中79眼(76%)などである。H60 Mでは高頻度にカルシウム沈着があり,糖尿病眼では発生頻度がやや高いが,全身異常がなくても5眼に4眼の頻度でこれが起こっている。すべての挿入眼で継続的な経過観察が必要である。
掲載誌情報