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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻9号

2005年09月発行

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (7)

学会原著

Bietti crystalline chorioretinal dystrophyの同胞例

著者: 瀬川敦1 松本行弘1 筑田眞1

所属機関: 1獨協医科大学越谷病院眼科

ページ範囲:P.1547 - P.1554

文献概要

目的:クリスタリン網膜症(Bietti)の同胞例の報告。症例と所見:54歳男性が網膜色素変性として紹介され受診した。矯正視力は右眼1.2,左眼1.0であった。角膜は正常で,両眼眼底に閃輝性の結晶様黄白色沈着物が散在していた。フルオレセイン蛍光眼底造影で斑状の網脈絡膜萎縮病巣があった。網膜電図で左眼のaとb波が減弱していた。クリスタリン網膜症2期と診断した。患者には1名の弟と3名の姉妹がいた。三女である56歳の姉に10年前から夜盲,5年前から左眼視力障害の自覚があった。矯正視力は右眼1.2,左眼0.05であり,両眼の角膜実質に結晶,両眼眼底に軽度の結晶様黄白色沈着物が散在し,広範囲の萎縮病巣があった。網膜電図は両眼とも平坦型であった。クリスタリン網膜症3期と診断した。次女である58歳の姉に両眼の角膜実質に結晶があり,左眼の網膜電図が陰性型であった。長女と次男に検眼鏡的な異常はなかった。結論:クリスタリン網膜症の同胞例では,角膜のみに病変がある症例がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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