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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻9号

2005年09月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (7) 学会原著

線維柱帯切開術に併用した深部強膜切除術の変法の術後短期経過

著者: 小寺由里子1 林寿子1 田村和寛1 木村忠貴1 植田良樹1

所属機関: 1市立長浜病院眼科

ページ範囲:P.1561 - P.1565

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目的:ぶどう膜強膜路への流出増加を意図して考案した深部強膜切除変法による線維柱帯切開術の短期成績の報告。対象:緑内障7眼をこの方法で手術した。内訳は原発開放隅角緑内障3眼,落屑緑内障2眼,正常眼圧緑内障2眼である。同様な内容の緑内障5眼を線維柱帯切開術単独で手術し,対照とした。結果:7眼の術前眼圧は,無治療時25.9±5.6mmHg,点眼加療後20.9±1.9mmHgであり,点眼種数1.6±0.8であった。対照群の術前眼圧は,無治療時25.0±4.7mmHg,点眼加療後は19.4±1.3mmHgであり,点眼種数2.0±1.0で,両群間に有意差はなかった。術後6か月の7眼の平均眼圧は12.3±1.6mmHg,点眼種数0.1±0.4であり,術前より有意に下降した。濾過胞の形成はなかった。術後6か月の対照群の平均眼圧は16.2±1.5mmHg,点眼種数0であり,術前より有意に下降した。7眼では対照群よりも有意な眼圧下降が得られた(p<0.05)。結論:深部強膜切除変法の併用による線維柱帯切開術で,良好な眼圧下降効果が短期的に得られた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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