文献詳細
特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (7)
学会原著
文献概要
目的:外斜視手術後早期の高次波面収差の変化の検討。対象と方法:同一術者による手術を受けた外斜視10人10眼を対象とした。年齢は3~56(中央値7.5)歳であった。眼位の完全矯正を目的とし,全例で内直筋の短縮と外直筋の後転を片眼に行った。術前の偏位は,-25~-45PD(平均-38.5±6.7PD)であった。術後1か月目での偏位は,0~-12PD(平均-3.7±4.5PD)であった。術前と手術1か月後の時点で,直径6mmでの角膜と眼球の高次波面収差を散瞳下で測定した。測定にはKR-9000PW(トプコン)を使った。結果:角膜と眼球のコマ収差,球面収差,高次収差のいずれについても,術前と術後間で有意差がなかった。結論:外斜視に対する片眼の前後転手術では,手術から1か月後の角膜と眼球の高次波面収差が変化しない。
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