icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻9号

2005年09月発行

文献概要

特集 第58回日本臨床眼科学会講演集 (7) 学会原著

視力回復に長期間を要したネコひっかき病による視神経網膜炎の1例

著者: 鈴木直洋1 玉井一司1 山田麻里1 東本栄治2

所属機関: 1名古屋市立東市民病院眼科 2眼科とうもとクリニック

ページ範囲:P.1577 - P.1580

文献購入ページに移動
目的:ネコひっかき病による視神経網膜炎の症例報告。症例:15年前からネコを3匹飼育している64歳女性に発熱と左眼霧視が生じた。8日後に受診し,矯正視力は右眼0.8,左眼0.05であった。経過:左眼底に出血を伴う乳頭腫脹と黄斑部にかけての滲出性網膜剝離があった。発熱から18日目にBartonella henselaleの血清抗体値の上昇があり,ネコひっかき病による視神経網膜炎と診断した。副腎皮質ステロイド薬のパルス療法と球後投与を行った。眼底所見は緩徐に軽快し,1年後に視力が0.7に改善したが,視神経萎縮が残った。結論:ネコひっかき病による視神経網膜炎では治癒に長期間を要することがある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら