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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科59巻9号

2005年09月発行

文献概要

臨床報告

ぶどう膜炎にみられた視神経乳頭肉芽腫にステロイドパルス療法が有効であったサルコイドーシスの1例

著者: 高階博嗣1 田中雄一郎1 鳥巣貴子1 徳田晶子1

所属機関: 1国立病院機構相模原病院眼科

ページ範囲:P.1613 - P.1616

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29歳女性が2か月前からの両眼霧視で受診した。矯正視力は右眼1.2,左眼1.2で,両眼とも前房内に炎症細胞があり,角膜後面沈着物と虹彩結節があった。乳頭の軽度な発赤があった。ツベルクリン反応は陰性で,両側肺門部リンパ節の腫大があり,サルコイドーシスと診断した。通院治療を6か月間中止し,初診から26か月後に再受診した。矯正視力は右眼1.2,左眼0.6で,両眼に虹彩炎の所見があった。左眼に漿液性網膜剝離を伴う2乳頭径大の橙赤色の腫瘤があり,サルコイドーシスに合併した視神経乳頭の肉芽腫と診断した。副腎皮質ステロイドのパルス療法を2回行い,肉芽腫は縮小し,1年後の現在までぶどう膜炎は鎮静化している。副腎皮質ステロイドのパルス療法がサルコイドーシスによる視神経乳頭肉芽腫に奏効した症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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