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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科6巻1号

1952年01月発行

文献概要

臨床實驗

過熟白内障の轉歸に就て

著者: 桑島治三郞1

所属機関: 1東北大長町分院

ページ範囲:P.51 - P.53

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 通常白内障は4期に區別し手術を適應とするのは成熟期とされているが,手術法細部の改良によつて今日では之と説を異にする人が多い。即ち未熟期の膨脹白内障及び成熟白内障は固より,嚢内全摘出を行うならば敢て期を選ぶ必要もない。唯過熟期になると水晶體の收縮の爲に前房は深くなり,更に一層古くなれば水晶體質の一部石灰沈着乳状化或いは液化が起り,液化した中に核だけが沈降して所謂Morgagni氏白内障と呼ばれ,時には内容が吸收されて不透明な膜だけが残つて膜状白内障を呈することがあり,斯る時期には同時に硝子體の液化,虹彩振盪,水晶體の脱臼,更に續發緑内障などを伴うことがあり,手術に際しても偶發事故に遭遇すること多くその轉歸は端倪すべからざるものがある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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