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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科6巻10号

1952年10月発行

文献概要

銀海餘滴

赤痢患者の菌消失の判定/新抗生物質

著者: 金光克己1

所属機関: 1厚生省防疫課

ページ範囲:P.768 - P.768

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 サルフア劑耐性菌(主として現在の流行菌駒込BⅢ)の出現によつて,曾てドラマチツクな效果を現わしていたサルフア劑が反つて病毒傳播の原因をつくつたと一懸想像されている。即ちサルフア劑の治療により,特に素人療法により,症状はよくなつても,菌の排泄がとまらないで病毒を傳播したということである。所が最近のクロロマイセチン,オーレオマイシン,テラマィシン等の特效藥が出現して,一應此の問題は解決されたかの如く考えられたが,最近はかゝる特效藥と雖も,治療により一時排菌を停止するが,治療停止後2〜3週經つと再び排菌するものが見られることが解つで來た。そして菌消失の嚴密な判定としては治療停止後十日間を經て一週間連ぞく檢便を行うことが必要であると云うことになつて來た。所が傳染病豫防法施行規則第9條で,48時間以上の間隔をおいて檢便して2回以上陰性の時菌消失と判定してよいことになつているが,前記の樣な實態では此の法では到底安心して居られないことになる。といつて最近の樣に患者の多い時には前記の樣な嚴密な檢査を行つていては入院が問題になつてくる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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