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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科6巻11号

1952年11月発行

文献概要

特集 眼科臨床の進歩Ⅰ

ビニル管長期ブジー法による涙管閉塞竝に涙嚢炎の治療

著者: 大塚任1

所属機関: 1東京醫齒大眼科

ページ範囲:P.903 - P.905

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緒言
 涙道閉塞或いに狹窄の治療として,古來ブジー挿入が行われているが,これは繰返している中に次第に癒着を強くし,かえつて高度の閉塞を來すことが屡々であり,又一時効果があつた如く見えても再び閉塞し,涙管の開通を來すことは非常に少いことは衆知である。又慢性涙嚢炎の治療として一般には涙嚢剔出が行われて居るが,これでは流涙は治らない。又流涙の殘らないToti氏手術は合理的ではあるが手術が難しく,一般には行い難い。1945年MuldoonはVitaliumでつくつた管を鼻涙管にはめ込んで,涙嚢炎を治癒せしめる方法を考案し,昭和25年市川健三氏がこれをレヂン管に代え,これ等により,涙嚢剔出の煩雑はかなり除き得るに至つた。しかし,涙嚢炎でも容易に鼻涙管の開通しうるものがあり,かかるものは必ずしもかかる手術を要せずして,治癒せしめうる筈である。そこで私は銅線被覆に用いる鹽化ビニル管所謂エンパイヤチユーブの一種を用い,涙管閉塞に対し長期ブジー法を考案した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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